サイバーナイト2〜地球帝国の野望〜
RPG 94.8.26発売 トンキンハウス
宇宙は好きですか?ロボットは好きですか? 今回はそんなアナタのために、「サイバーナイト2」をご紹介。 どうして「2」紹介するのかといいますと、「1」はPCエンジンからの移植だから、です。 でも、「1」も「2」も基本的なゲーム内容は同じなので気にしないでください。 で、最初に言っておきます。 この「サイバーナイト2」は世間ではク○ゲーとして評価されています。 しかし、「サイバーナイト」はただのク○ゲーではありません。 (一部のマニアのための)魅力が満載なク○ゲーなのです。 魅力その1. SF好きのツボをついた設定。 時は近未来(たしか西暦2300年頃だったと思います)。 主人公は宇宙船「ソードフィッシュ」の船長です。 この宇宙船なんですが、キューブリックの映画「2001年宇宙の旅」に登場する コンピューター「HAL」をパロった人工知能が搭載されています。 この設定、コロリとイッてしまう人いるでしょう? ソードフィッシュは航海中、宇宙海賊の襲撃に遭います。 この襲撃から逃れるため、主人公はワープを使って逃げようとします。 でもワープに失敗して、ソードフィッシュは宇宙の果てまで飛ばされてしまいます。 そこで、近くにある様々な惑星を探索して、地球に戻る方法を探し出す、というのが「〜1」のお話です。 魅力その2.ロボットがイカス 未知の惑星を探索するにあたって登場するのが、 「モジュール」と呼ばれるロボット(正確にはパワードスーツ)なんですけど、 モジュールのデザインを担当してる人が大河原邦男という人です。 この名前を聞いてピンと来る人、アナタは完全にマニアです。 そうです、「ガンダム」のモビルスーツをデザインした人です。 これで、またコロリとイッちゃう人が続出ですね (でも注意。あくまで大河原デザインなのは「〜1」だけです)。 魅力その3.やたらと細かい設定。 このモジュール、じつはどういう仕組みで動くとか、 動力源は何か、内部冷却装置がどうだとか、地球上ではスポーツに使われてるだとか、やたらと細かい設定があります。 こういった設定が好きな人、いますよね? そんな人も、ここでコロリです。 いろいろと設定を書いていくと、1冊の本になっちゃうほどので省略しますけど、 じつは角川スニーカー文庫より、「サイバーナイト」の設定資料集が出ています (もう絶版になっていると思いますが)。 魅力その4. グループSNE監修。 「グループSNE」という名前を聞いてピンとくる人、アナタは間違いなくマニアです。 そして迷わずコロリ、ですね? グループSNEを簡単に説明すると、「テーブルトークRPGの権威」です。 スタッフの中には安田均氏や 水野良氏(「ロードス島戦記」の作者、と言えばわかる人も多いのでは?)が名前を連ねております。 「テーブルトークRPG」を知らない人もいると思いますので説明させていただきますね。 わかりやすく言うと、スゴロクとRPGを足したような御宅遊戯です。 「ゲームマスター」と呼ばれる司会兼審判兼語り部のような人がいて、 その人に従って、数人のプレイヤーがゲームを進めていく、そんな御宅遊戯です。 この「数人」というところがミソですね。 ただでさえ人口の少ないテーブルトークRPGプレイヤーが集団になるワケですよ。 高校時代のクラスメートは、放課後に放送室にこもって テーブルトークRPGに興じていたのですが、それはもう凄いメンツが揃ってましたわよ。 そんな遊戯です。「テーブルトークRPG」は。 そして「サイバーナイト」には、御宅遊戯の権威「グループSNE」の思想がしっかりと受け継がれているのです。 魅力その5.マニアックなゲームシステム。 ゲーム中には「シリコン生命体」という生物が敵として登場するのですが、 この敵さんとの戦闘に、やたらと時間がかかります。 とにかく攻撃が当たりません。 しかし、次第にそれが普通だと割りきれるようになります。 そもそもRPGにおける戦闘シーンは、すごくおかしい世界なんです。 よく考えてみれば、毎回攻撃が当たるほうがおかしい。 しかも毎回、ほとんど同じダメージを与えるのもおかしい。 「サイバーナイト」は、そんな不条理なルールにケンカを売っている、 すごく画期的なゲームだと思えるようになってきます。 慣れって怖いですね。 そんな「サイバーナイト」の、最も説得力のあるシステムが 「残骸回収修復再利用システム」です。あ、これ勝手に命名しました。 敵である「シリコン生命体」は、自分たち地球人にとっては未知の物体ですね。 戦闘終了後、未知の物体である敵の残骸を拾うことができるのですが、 それを修理することによって未知の新兵器を開発できたり、 「モジュール」のパーツにしたりすることができるのです。 もう、すっごくサバイバルですね。 魅力その6.とってもディープなテーマ こうやって惑星をいろいろ探索するうちに、主人公ら 「ソードフィッシュ」のクルーたちは地球に戻ることができます。 「サイバーナイト2」のお話はそこから始まります。 イザ地球に戻ることができた主人公ですが、 地球の技術力を遥かに越えた「オーバーテクノロジー」を持ち帰ってしまったために いきなり危険分子とみなされ、捕虜となってしまうのです。 でも、みすみす殺されるのもナニなので、主人公たちは人類を敵に回して戦うハメになります。 こうして仕方なく戦っているうちに 「科学技術は人類の発展に何をもたらすか?」という とってもディープなテーマにぶつかります。 そうです。「サイバーナイト2」のテーマは、そこにあるのです。 どんな結末を迎えるか気になりませんか!? 素敵でしょう、「サイバーナイト2」!! 気になったアナタ、中古ソフト屋なら500円以下でゲットできること間違いナシですよ! そして、自称:ゲーマーな俺は これらの魅力すべてにおいてコロリとイッてしまったことを付け加えておきます。 でも、もう一度言っておきます。 このシリーズは、世間一般ではク○ゲーとして評価されていることを・・・。 自称ゲーマーを名乗る御仁限定で、オススメいたします。 でもクリア時間は18時間くらいですので、興味あるゲーマーはチャレンジしてみて下さい。 |